日刊工業新聞に掲載されました。[2008年8月1日]
2008年8月1日(金)『日刊工業新聞』に、大和真空の医療用樹脂トレーの記事が掲載されました。
*本記事の著作権は『日刊工業新聞』に帰属します。
*転載承認番号:N-3471
2008年 8月 1日 (金) 日刊工業新聞 31面
[標題]
樹脂トレー 医療用に細菌付着抑制
大和真空、第2の柱に育成
[本文]
大和真空(大阪府門真市、西口正幸社長、072・882・2466)は、第2工場(門真市)内のクリーンルームで170ミリ×125ミリメートルのトレー1枚あたりの細菌の付着をゼロから3CFU(細菌がつくるコロニーの数)に抑えられる環境を実現。生体材料やカテーテルなど医療用器具を保管するPET樹脂製トレーの生産を始めた。今後5年間で医療関係の受注を3倍に増やし、同社売り上げの30%以上に伸ばす計画だ。
クリーンルームは広さ550平方メートル。真空樹脂成形機4台、プレス機4台を配置。洗浄・検査にはクラス100以下のクリーンブースを備える。これに加えて今回、エア洗浄機に圧縮空気清浄機を新設。入退室、服装、清掃、アルコール消毒、作業手順などの基準を見直し、作業員の教育を徹底した。これにより医療メーカーによる細菌の付着の監査もパスした。
医療用器具などはトレーに載せた後、放射線を照射して滅菌するのが一般的だが、長時間の照射でトレーが変質してしまうのが課題だった。トレーの製造段階から細菌の付着を抑えることでこの課題に対応できるという。
現在、同社の売り上げに占める医療用製品の割合は約10%。医療用製品は、メーカー側で厚生労働省の認可を取得する場合が多く、一度仕様が決まると2―3年間は変更がない。同社は安定受注を見込み、売り上げの柱として成長させる考え。大和真空はPET、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)などの樹脂製トレーを主に手がける樹脂成形会社。08年4月期の売上高は9億3000万円。